赤字脱却の可能性を見極める3つのポイント

赤字から脱却できるかどうかを見極めるポイントは次の3つです。

  1. 核人材が残っている。
    どの企業でもこの人がやめたら困るという核になっている人材がいます。
    この核人材が中核部署に残っていることが必要です。
  2. 出勤率が高い。
    これは社員のモチベーションが高いことを意味します。
    モチベーションが低い社員をやる気にさせるのは大変です。
    また、社員の方の協力が得られないと赤字脱却はできません。

    やる気がある人材がいて戦略させ整えばなんとかなるのですが・・・。
  3. お客様や市場が新しい商品に置き換えられていない
    市場が縮小したといっても、もともと中小企業のシェアは小さいのでそう心配する必要はないと思っています。
    ただ、市場が新しい商品に置き換わっている場合は、市場そのものが無くなります。
    スマホの登場でチラシそのものは大きく減少しています。
    伝える手段が紙からスマホなどに変わったのですから、どうあがいても仕方ありません。

    市場が代替商品に置き換えられていないことも要件の一つです。

    市場が代替商品に置き換えられているのであれば、行うべきことは新規事業開発しかありません。

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赤字脱却の9ポイント

1.現状の経営数値をオープンにする。
「危機意識を持てと言われても・・。」
「会社の現状を知りませんので、どの程度会社が大変なのかわかりません。」という社員の声。
中小企業の場合、大半がオーナー企業で会社の経営数値はオープンにはしていません。
どのくらい赤字なのかを示さないのに、危機意識を持って取り組んでほしい、もっと頑張って欲しいと言っても、どのくらい頑張ればよいかさっぱりわかりません。

2.まずは現状把握をしっかり行う。
「どの商品が赤字でどの顧客が儲かっていないのかわからない」
「誰も数字で掴んでいない・・・。」
現状を数字で掴んでいないと現状把握はできません。
赤字製品があるらしいといっても、原価がわかっていないとどの製品に手を打つべきかわかりませんし、目標設定もできません。
また、不良が多いというのであれば その製品のどのような不良が多いのかのデータも必要です。
多くの中小企業では、原価管理制度も構築されていないのが現状です。

3.経費削減が先、売上拡大は後
「とにかく売上を上げさえすれば乗り切れるよ。」
そんな威勢のよい言葉が飛び交っていませんか?
経費削減も売上向上もどちらも取り組むべき課題ですが、急に売上を上げろと言っても上がるものではありません。
ですので、現状を数字で掴んだら経費削減が先・・・これが原則です。
経費の中でも変動費の削減、不良の低減などが先で、損益分岐点が低い構造を作るのが最優先です。

4.プロジェクトで知恵を借りる。
「現場のことは現場が一番わかっているのどうして上だけで決めるのだろうか?」
全員の知恵を借りていますか?
経費削減を行うのであれば、現場を一番知っている現場の方々の知恵を借りるしかりません。
そのためには、赤字脱却をプロジェクトで行うことが必要となります。
また、人に言われたことを行うよりも自分が言ったことを行なうほうが、頑張れます。(私はそうなのですが・・・)
プロジェクトは、皆の知恵を貸してほしいというスタイルがベストです。

5.変動損益計算書で目標を決定する。
「どれだけ頑張れば赤字脱却できるんだろうか?」と疲弊する社員。
損益分岐点を明確にしていますか?
まず必要なのは、何をどの程度削減すべきかという目標値の設定が必要となります。
そのためには、変動損益計算書を作成し様々なシュミレーションを行うことが不可欠です。
あまり難しく考えずに勘定科目で変動費と固定費を振り分ければよいと思います。
また、社員の方々が変動損益計算書の構造を理解することが必要です。
自分の今行っている改善が変動損益計算書のどの項目と連動してるのかがわかれば、モチベーションは高まります。

6.変動損益計算書と資金繰り表を連動させる。
損益計算書と連動した資金繰り表を作成していますか?
損益計算書は粉飾できますが、資金繰りは粉飾できません。
ですので、損益計算書だけでなく資金繰りもしっかり見る必要があります。
その際、キャッシュフロー計算書式の資金繰り表を作成するほうが変動損益計算書と連動できますのでやりやすいと思います。
お金の流れそのものも把握しましょう。

7.進捗レビューをしつこく行う。
「計画通りになかなか進まない・・・。」とよくお聞きしますが。
立案した計画通り行くわけがない・・・と思ったほうが良いですね。
上手くいかない要因を明確にして対策を考えるのが進捗レビューです。
また、進捗レビューを期末に行ってもリカバリーする時間がないので、後の祭りになります。
どれだけ先手で進捗レビューをしつこく行うかが成功の鍵となります。
責めるのではなく上手くいかない真因を明確にして対策を立案することが進捗レビューです。

8.金をかけずにIoT化を行う。
「ツールを活用していますか?」
中小企業はIoTに疎いので、間接部門や営業部門のIoT化が進んでいません。
今は様々なクラウドサービスもあり、無料で使用できるものがたくさんあります。
ツールに振り回される必要はありませんが、ツールで何ができるのかを知りムダを省くことは重要です。
日本だけでなく海外に目を向けると、素晴らしいアプリがあります。
(詳細はNewコンサルティング

9.我慢の限度は3年、次は将来構想を語る。
「赤字脱却後、会社は何を目指すんだろう。」事業再生の現場でお聞きした言葉です。
石の上にも3年って本当だと思いました。
3年間は必死に立て直しのために頑張ることができます。
ただ、この我慢も3年が限度で、3年立つとこの先どうなるのかというビジョンを知りたいという意見が多くなります。
やはり、夢は必要です。夢があるから次も頑張れます。

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