Basicコンサルティング 営業強化/マーケティング
ドラッカーいわく「マーケティングの理想は販売を不要にすることである」
web化が進んでいる今、本当に営業は必要なのでしょうか?
一方、営業の改革は至って難しいテーマです。
1.営業は外に出たら何をしているのか見えない。ブラックボックス化される。
従って、言われたことを行わなくてもバレにくい。
2.上手いかない場合の言い訳のネタがたくさんある。顧客が悪い・競合が強い・商品が悪い・価格が高い・納期が遅い・景気が悪い・・・。
3.SFAで見える化しようといっても要因や対策はわからない。
この先、Newコンサルティングでふれているように、営業マンとデジタルの融合は一気に進むと思います。
さらに言えば、営業が不要になるかもしれません。
対面営業でないと提供できない価値を営業が作れるかどうかが鍵となります。
Ⅰ.提案(コンサルティング)営業
なかなか定着しない提案・コンサルティング営業を定着させる3つのポイント
- 個人の力量に任せない・仕組みを作る
提案・コンサルティング営業とは、外部環境及びその企業の社内情報を基にした顧客ニーズの把握と、把握した顧客ニーズと解決策のマッティングを行うことです。
顧客への質問の仕方などを研修で教えて提案・コンサルティング営業を行おうとしているとことも有るようですが、そもそもどのような情報がどのようなニーズに結びつくのか知らなければ何を質問してよいのかさえわかりません。そのノウハウを個人が経験で学ぶのであれば、気が遠くなるような時間が必要です。
そんな無駄なことをする余裕ってあります?
必要なのは、顧客情報とそれに対応するニーズのデータベースを作ること、ニーズと解決策のデータベースを作ることです。 - 個人任せでは解決策は提供できない
お客様に困り事はなんですかと聞けば、困り事(ニーズ)は把握できます。
実は情報収集よりもはるかに難しいのは、解決策の提供なんです。
これまでも、お客様も種々解決策を探し検討していますので、そう簡単に画期的な解決策が見つかるとは言えません。
この解決策も個人任せでは行き詰まります。
解決策を作り出す仕組みも必要です - よってたかって作る
データベースの基となる情報は、基本社内にあります。
ベテランの頭の中にあるノウハウを形式知化することからスタートします。
そして実行して、情報をどんどん蓄積する。
手作りOK。皆で作り上げていこうと言う姿勢が不可欠です。
Ⅱ.できない営業マンの育成
できない営業マンの共通点
できない営業マンには不思議と共通点があります。
1.すべて他責
営業に限らずできない人の要因は、自分には問題がなくすべて他に問題が有ると思っています。
自分には問題がないと思っているわけですから、向上改善が見られません。
2.肝心なときに主張できない
もしあなたが客先との約束の時間に10分遅れるとき、どのように連絡しますか?
できる営業マンは、15分遅れますと連絡して5分前に到着します。
できない営業マンは、少しだけ遅れますもうすぐ着きますと連絡して10分遅刻します。
嫌われることを恐れていると言うべきときに主張できません。
どうやって育成する?
- 自分に問題が有るとわからせる
自分に問題がないと思っているのですから、まず自分のやり方に問題が有ることをわからせることがスタートです。
そのためには、営業のプロセスを分解してプロセスごとに同行し評価することが必要です。
そして、自己評価と他者評価の相違点について何故そうなるのかを徹底的に話し合うことが必要です。
他者評価は多くの方で行うほうが、説得性は高まります。 - 点数化し評価する
同行評価は定期的に行い点数化し向上していることを見える化します。
認める・褒めることがモチベーションアップに繋がります。
Ⅲ.若手営業マンの育成
できる営業マンにもいくつかの共通点があります。
1.やると言ったことは実行する。
どんな職種でも一緒だと思いますが、実行しないと成果は出ません。
2.自分で工夫する。
できる方は「失敗から学ぶ」とおっしゃいます。
上手くいかないから自分で工夫して対策を考える方は伸びます。
3.緻密なスケジュール管理を行っている。
できる営業ほど、顧客1件当たりの滞在時間は短いと言えます。
目的を持って訪問していることと綿密なスケジュール管理を行っています。
以上を参考に若手営業マンの育成を考えてみましょう。
若手営業マン育成の3つのポイント
- 実行の癖をつける。
売ってこいと言われても何を行って良いのかわかりませんし、無理して売りつければお客さまに復讐されます。
必要なことは営業プロセスを明確にして、最初のプロセスから一つづつ必ず実行させることです。
この場合売るのではなく、プロセスを実行させることが目的です。
何故それをやらないといけないかを説明し、実行することが当たり前になるまで実行させることが必要です。 - 振り返りの癖をつける。
上手くいった場合も上手くいかなかった場合も、何故なのかを振り返らすことが必要です。
これはマネージャーの力量に左右される部分ですが・・・。 - 一段上位の人と話をさせる
関心の幅や高さを広げる努力を行わせたい。
そのためにも日常相手をしている相手の上位役職者と話をさせ、物の見方を広げる機会を与えたいところです。
Ⅳ.営業の組織作り
それって本当に当たり前のこと?
当たり前のように、すべての営業マンが同じように客先を持ち活動しています。
大企業であれば人材の粒は揃っているので、同じように担当を持たしても問題はないでしょう。
しかし、中小企業の人材は非常にバラツキます。
それでもすべての営業マンが同じように客先を持ち活動しろとなると、優秀な営業マンが集金に走っていたり、走り回ることが得意な営業マンが苦手なパソコンに向かって企画書を作るなど、非効率的な状況となります。
これって適材適所なんでしょうか?
適材適所のチーム営業
業種業態から考えてみましょう。
幅広くお客さまを回らなければならないような業種では、営業部隊はお客さまを絶え間なく巡回するラウンダーと出てきた案件に対応するクローザーを分けるほうが効率は上がります。
また、営業マンの能力という側面では、企画提案ができる営業マンと定型的な商品を売るのが上手い営業マンに分けることができます。
企画提案ができる営業マンには数多く訪問するよりもじっくりと情報収集させ企画を練らすほうが良いですし、定型的な商品を売るのが上手い営業マンには商品を持たせて数多く訪問させたほうが効率的です。
そうなりますと同じ基準で営業マンを図ることができませんので、お互いの強みを活かせるようチーム制としてチームに目標が与えられ、各々の役割に応じて目標が配分されるという形となります。
これに対応した人事制度も必要となります。